とても陽気で活発なアメリカンコッカースパニエル。
はしゃぎすぎて飼い主を困らせることもほとんどありませんので、飼いやすい犬として日本でも高い人気を誇るワンちゃんです。
でも、飼いやすいというのは普段の生活においてであり、かかりやすい病気がある犬であることは意外と知られていません。
飼うようになってからその病気に気づいて、不安に感じている飼い主さんもいますよね。
でもあまり深刻に考えすぎる必要はありません。
アメリカンコッカースパニエルに最適なドッグフードを与えていれば、それらの病気の発症リスクを下げることができます。
ここではそんなアメリカンコッカースパニエルの食事で意識することと、最適なドッグフードの選び方について説明します。
この記事の目次だワン
アメリカンコッカースパニエルの特徴
中型犬でアメリカが原産国のアメリカンコッカースパニエル。
祖先犬は、イギリスのイングリッシュ・コッカースパニエルでイギリスで最小の鳥猟犬でした。
14世紀ころからヨーロッパ各地に持ち込まれ猟目的別に選択交配が進んだとされています。
この交配から生まれた犬種にはすべて「スパニエル」と付けられました。
「コッカー」の名は鳥のヤマシギを意味しています。
アメリカンコッカースパニエルは、愛玩犬として改良され生まれてきました。その特徴を紹介します。
被毛が美しい
アメリカンコッカースパニエルといえば、ドッグショーなどで見かける足先に向かって毛のボリュームを広げるスタンダードスタイルが有名ですが、愛玩犬として改良が進んだ際に被毛が厚くなっているのが特徴です。
しかし手入れも大変なので、ショーなどに出さない家庭犬の場合は短めにカットします。
トップコートが長いため、週に3回以上のブラッシングは欠かさないようにしましょう。
見た目の美しいロング被毛の中身は、もともと猟犬ということもあり、コンパクトで筋肉質な体型となっています。
かかりやすい病気
アメリカンコッカースパニエルが掛かりやすい病気として、次のようなものがあります。
- 緑内障
- 白内障
- チェリーアイ
- 慢性肝炎
- 脱臼
- 皮膚炎
- 外耳炎
- 拡張型心筋症
ドッグフードや食事でこれらの病気を完全に防ぐことができませんが、病気になる原因を考えて食事を選んであげれば、発症率を大幅に減らすことができます。
アメリカンコッカースパニエルの健康を維持するには、かかりやすい病気に効果的なドッグフードを選んであげたいところです。
太りやすい
病気とは違いますが、肥満は万病の元です。
アメリカンコッカースパニエルはもともと猟犬でドッグスポーツにも出るくらい運動量が多い犬ですが、運動量が落ちると簡単に太ってしまいます。
このため、低脂肪で低カロリーの肥満にならないような配慮がされているドッグフードを選んでください。
また、1日1時間程度の散歩も欠かさないようにします。
アメリカンコッカースパニエルのドッグフード選び方
飼い主さんによっては「ドッグフードなんてどれも同じ」と思っているかもしれません。
実際にドライフードの場合はいずれも総合栄養食ですので、定められた栄養成分はいずれのドッグフードも満たしています。
それらは基準範囲内で最低の数値であれば、基準を満たしていることになります。
しかし、アメリカンコッカースパニエルの健康を維持するためには、基準範囲内でも不足していることもあります。
その犬種にとって最適な栄養バランスとなっていることが重要です。
具体的にはアメリカンコッカースパニエルの食事として次の3点を意識しましょう。
以上を踏まえてドッグフードの選び方についてもう少し具体的なポイントをご紹介します。
ドッグフード選びのポイント
- EPAとオメガ3脂肪酸が含まれている
- 人工添加物不使用
- 肉や魚などの消化しやすい食材で作られている
- 穀物不使用のグレインフリーである
この4点がアメリカンコッカースパニエルに適したドッグフード選びのポイントです。
それぞれに、どのような点に気をつければいいのか詳しく見ていきましょう。
EPAとオメガ3脂肪酸が含まれている
アメリカンコッカースパニエルの食事で重視したいのは、血液がサラサラになる栄養成分を摂ることです。
このためにおすすめの栄養成分がEPAとオメガ3脂肪酸です。
この2つは魚に多く含まれていますので、魚ベースのドッグフードやサーモンオイルなどを使用したドッグフードを選びましょう。
この2つはサプリメントなどでも補えますので、必須条件ではありません。
とはいえ、毎回トッピングをするのも大変です。
面倒なことが苦手な飼い主さんは、EPAやオメガ3脂肪酸を多く含んでいるドッグフードを購入してください。
人工添加物不使用
市販されているドッグフードのほとんどに人工添加物が使われています。
いずれも国が安全だと判断したものが使われていますが、ドッグフードの人工添加物には人間の食べ物に使ってはいけないものも使われていますので、絶対に安全だとは断言できません。
しかも犬は人工添加物を消化吸収できませんので、老廃物として体内に留まってしまいます。
その老廃物が血液をドロドロにしたり、血管を詰まらせたりします。
せっかくEPAやオメガ3脂肪酸を摂ってもこれでは意味がないですよね。
人工添加物を使うと食いつきが良くなり、賞味期限を延ばすこともできます。
そういう意味ではメリットがありますが、愛犬の健康を削ってでも得たいものではありませんよね。
人工添加物が入ったドッグフードは避けるようにしましょう。
肉や魚などの消化しやすい食材で作られている
ドッグフードを選ぶときには、肉や魚が主原料になっているものを選びましょう。
犬は本来肉食ですので、肉や魚なら上手に消化吸収します。
きちんと消化できれば、体内に老廃物として溜まることもありませんので血行の改善につながります。
内臓の病気にかかるリスクも下げられます。
また脱臼などにならないようにするには、強い筋肉が必要になりますが、肉や魚の動物性タンパク質がその原料として適しています。
ただし、ドッグフードによっては死んだ動物や病気の動物などの、粗悪な肉を使っていることもあります。
これらは健康を維持するためにはおすすめできません。
ヒューマングレードで人間でも食べられる食材をベースに作られたドッグフードを購入しましょう。
穀物不使用のグレインフリーである
市販されているドッグフードには人工添加物だけでなく、穀物も多く含まれています。
穀物を使うとドッグフードを安く作れるためです。
ただ、それは売る側の都合でしかありませんよね。
犬は穀物を上手に消化できませんので、これも体内の老廃物の原因となります。
グレインフリーのドッグフードに替えただけで、皮膚病が治ったというようなこともありますので、皮膚にトラブルを抱えやすいアメリカンコッカースパニエルのドッグフードは、グレインフリーにこだわりましょう。
アメリカンコッカースパニエルの子犬やシニア犬の場合
ここまでは成犬のアメリカンコッカースパニエル向けに説明してきましたが、子犬や老犬の場合は他にも気をつけたいポイントがあります。
成長ステージごとにどのような点に注意してドッグフードを選べばいいのか見ていきましょう。
子犬のフードを選ぶときのポイント
子犬は毎日成長していますので、体を作るためのタンパク質とカルシウム、そしてカルシウムを吸収するためのビタミンをしっかり摂る必要があります。
特にタンパク質が重要で、動物性タンパク質の割合が多いドッグフードを与えましょう。
また、運動することで強い筋肉と骨を作りますので、どれだけ動いてもスタミナ切れしないようにエネルギーとなるカロリーも多めに与えなくてはいけません。
アメリカンコッカースパニエルの子犬には高カロリー高タンパク質のドッグフードを与えましょう。
ただし、太りやすい犬ですのできちんと運動をさせるのと、生後6ヶ月を過ぎたら1日3食から1日2食に移行するようにしてください。
おやつの与え過ぎもNGです。
食べた分はきちんと消費させて、肥満にならないように注意しましょう。
老犬のフードを選ぶときのポイント
アメリカンコッカースパニエルは猟犬ですので、若い頃はたくさんの運動が必要ですが、老犬になるとさすがにあまり動き回らなくなります。
でも食欲旺盛なのは相変わらずです。
そうなると、簡単にプクプクと太っていきます。
運動量は増やせませんので、太らないようにするためには摂取カロリーを減らすしかありません。
ただ、食べる量を減らすとストレスになりますし、タンパク質の摂取が難しくなりますので、同じ量でも低カロリーになるドッグフードを選びましょう。
また、高齢になると関節炎が起こりやすいのは犬も人間も同じです。
脱臼が癖になっている場合などは、グルコサミンやコンドロイチンが配合されているドッグフードを選んであげましょう。
アメリカンコッカースパニエルにおすすめのドッグフード3選
アメリカンコッカースパニエルに適したドッグフードの選び方は分かったけど、実際に自分で選びきれるか心配という飼い主さんのために、ここではおすすめのドッグフードを紹介します。
愛犬に健康で長生きしてもらうためにも、ここで紹介するような良質な原材料を使って作られた無添加のドッグフードを選んであげましょう。
モグワンドッグフード
モグワンの特徴
- 動物性タンパク質50%以上(粗タンパク質28%)
- グレインフリー
- 着色料、香料、人工添加物不使用
- グルコサミンとコンドロイチン配合
- オメガ3脂肪酸:1.29%
モグワンドッグフードは動物性タンパク質が多く含まれ、グレインフリーで人工添加物不使用です。
さらには原材料にサーモンとサーモンオイルを使うことで、EPAもオメガ3脂肪酸も多く含まれているため、アメリカンコッカースパニエルにとっては理想的なドッグフードです。
さらにはグルコサミンとコンドロイチンが配合されていますので、関節のトラブルが発生しやすい老犬や、脱臼して炎症が残ってしまっている成犬にもおすすめです。
アランズナチュラルドッグフード
アランズナチュラルの特徴
- 低脂肪な良質グラスフェッドラムを使用
- グレインフリー
- 人工添加物不使用
- 低アレルギー
- 徹底した品質管理
ラム肉には、カルニチンや不飽和脂肪酸、ビタミン、鉄分が含まれ美容や元気の源と言われています。
また、穀物の変わりにサツマイモや豆類、ベジタブルを入れることにより、食物繊維やビタミン類・ミネラル類を補うように工夫されています。
魚類は使用していませんが、変わりに亜麻仁が含まれているので、オメガ3脂肪酸もばっちり摂取できます。
まさにアメリカンコッカースパニエルの健康維持にピッタリの栄養バランスです。
また、一日あたりの食費は260円なのでコスパにも優れているプレミアムドッグフードです。※体重10kgの場合
について詳しくはこちら
ナチュロル
ナチュロルの特徴
- 4種類の生肉を55%以上使用(粗タンパク質23%以上)
- グレインフリー
- 世界初安定型・持続型ビタミンC配合
- オメガ3脂肪酸配合
- 低温フレッシュ製法
- 腸内環境に良い乳酸菌配合
- 着色料、香料、人工添加物不使用
ナチュロルは、厳選された新鮮な生肉(牛・鶏・馬)と生魚(旬の魚)を独自の低温フレッシュ製法によって、食いつきがいいと言われる黄金バランスを考えて作られています。
また、安心の日本製なので海外製品と違い、輸送時の高温による商品の劣化がなく、人工添加物を含なくてもうまみや品質を長時間キープしています。
消化に悪い穀物を一切使用していないグレインフリーで、必須ビタミンとミネラル豊富な天然素材を使用していることはアメリカンコッカースパニエルとって嬉しいドッグフードです。
食いつきがチェックできるお試しもあるので飼い主も安心です。
アメリカンコッカースパニエルの食事はビタミン・ミネラル豊富なお肉と魚メインのもの与える
アメリカンコッカースパニエルは、ドッグショーでも登場するほど美しいトップコートが特徴の犬種です。
しかし、目の病気や皮膚・外耳炎などの病気をしやすいので、消化がよく血流をよくしてくれるグレインフリーでオメガ脂肪酸が入った食事が基本となります。
また、被毛に覆われてわかりにくいですが筋肉質の体格をしており、運動量が必要な犬種のため肥満になりやすい体質でもあります。
見た目の美しさだけでなく、しっかりと運動もさせてあげましょう。
拡張型心筋症になりやすい犬としてもしられているので、ここで紹介したドッグフードを参考に、良質な肉や魚中心のドッグフードを選びビタミンやアミノ酸摂取にも気を配るようにしましょう。