飼い主に従順で元気いっぱいのジャックラッセルテリア。
勇敢で好奇心が高いことから、攻撃的になったり突然走り出したりして、いつもヒヤヒヤしている飼い主さんも多いかと思います。
でも体がとても強く病気にかかりにくい犬種ですので、健康面での不安は少ないですよね。
ただ、そんなジャックラッセルテリアでも、いくつかかかりやすい病気があります。
病気になるとこれまで通りに元気よく駆け回れなくなることもありますので、できるだけ発症させないようにケアしてあげたいところですよね。
ここではそんなジャックラッセルテリアの健康を維持するために、どのようなドッグフードを与えればいいのかについてご紹介します。
この記事の目次だワン
ジャックラッセルテリアの特徴
ジャックラッセルテリアはイギリスが原産国の小型犬テリア種です。
ジャックラッセルテリアの特徴について紹介します。
被毛の種類が3つ
ジャックラッセルテリアには、被毛のタイプがスムースコート、ブロークンコート、ラフコートという3種類存在します。
かかりやすい病気
ジャックラッセルテリアは比較的新しい時代に改良されて犬種のため、冒頭でも触れたとおり、遺伝性疾患などは少ない犬種になります。
しかし、改良の作出に使われた犬種の持つ遺伝的素因を引き継いでいる面もいくつかあります。
そんなジャックラッセルテリアが気をつけたい病気は以下の通りです。
- 糖尿病
- 膝蓋骨脱臼
- 大腿骨骨頭壊死(レッグ・ペルテス)
- 皮膚炎
- 歯周病
- 白内障
- クッシング症候群
ジャックラッセルテリアも人間と同じように、食べたものから体が作られます。
このため病気にかかりにくくするには、それを意識した栄養成分を多く摂るなどの工夫が求められます。
大型犬同様の運動量が必要
好奇心旺盛で活発なジャックラッセルテリアは運動能力が高い犬種です。
毎日1時間以上の散歩や頭を使ったゲームなどで遊んであげます。
また、高いところから飛び降りたり、狭いところに入って抜け出せないなど、かわいい一面もありますが、こういった運動の際のケガも多いので気をつける必要があります。
ジャックラッセルテリアのドッグフードの選び方
ジャックラッセルテリアは食欲旺盛で、好き嫌いも少なく何でもあっという間に平らげてしまいます。
この点は飼い主さんとしても助かるところですが、だからといって与える餌に気を使わなくてもいいというわけではありません。
ジャックラッセルテリアの食事で何を意識すればいいのか分かったけど、もう少し具体的な説明が欲しい飼い主さんもいるかと思います。
そんな飼い主さんのために、ジャックラッセルテリアの健康を維持するためのドッグフード選びのポイントを分かりやすくご紹介します。
以上を踏まえて、ジャックラッセルテリアのドッグフード選びのポイントは以下の通りになります。
ドッグフード選びのポイント
- 穀物を使っていないグレインフリーであること
- 良質なタンパク質を多く含んでいる
- 原材料がきちんとわかる
- 人工添加物を使っていない
この4つがジャックラッセルテリアの食事の基本となる考え方です。
それぞれどのようなポイントを注意すればいいのか詳しく見ていきましょう。
穀物を使っていないグレインフリーであること
糖質制限という言葉を聞いたことがあるかと思います。
糖尿病患者が血糖値を上げないようにするための食事方法で、ダイエット効果があるということで糖質制限ダイエットをしている人も身近なところにいるかと思います。
血糖値を上げないためには糖質を減らす必要があります。
穀物には糖質が多く含まれていますので、糖尿病にならないようにするには、穀物を使っていないドッグフードを選べばいいというわけです。
穀物不使用もしくはグレインフリーと書かれた製品を選んでください。
そもそも犬は肉食ですので、穀物の消化吸収が苦手です。
ドッグフードに含まれているのはかさ増しのためだけで、与えなくてもまったく問題ありません。
栄養不足になることもありませんので、安心してグレインフリーを選びましょう。
良質なタンパク質を多く含んでいる
犬も人間も体の素になるのはタンパク質です。
筋肉も骨も全部タンパク質で作られています。
このため、強い骨や強い筋肉を作るためには質のいいタンパク質を摂取する必要があります。
質についてはいろいろな考え方がありますが、ここでは犬が消化吸収しやすいタンパク質のことを言います。
タンパク質には植物由来のものと動物由来のものがありますが、もともと肉食だった犬の場合は動物由来のタンパク質が適しています。
このためドッグフードでも動物由来のタンパク質、お肉や魚が多く含まれているものを与えたいところです。
しかも、ただタンパク質を与えればいいというのではなく、適正なバランスであることが大切です。
タンパク質は多すぎても少なすぎてもいけません。
最適な量のタンパク質を与えることができるドッグフードを選びましょう。
原材料がきちんとわかる
ドッグフードの中には原材料がまったく分からないものがたくさんあります。
例えば、あるドッグフードには次のような原材料が使われています。
ミートミール
ミートミールはなんとなくお肉っぽい感じが伝わってきますが、正確にはお肉ではありません。
むしろ人間が食べる部分を取り除いた残りを粉にしたものです。
被毛やくちばし、蹄、排泄物など何でもありです。
さらには死んだ動物や病気の動物のお肉を使うこともあります。
ビートパルプ
ビートパルプは甜菜の絞りカスで食物繊維が多く含まれています。
しかし、そもそも犬にそれほど多くの食物繊維は必要ありませんし、この食材には硫酸系の薬品が残留しています。
野菜類
野菜類というのも「類」の中に何が含まれているか分からず、犬にNGな野菜を使ってないとも言い切れません。
このように、市販のドッグフードなどには安全性が守られていない食材を使ったドッグフードがたくさんあります。
人工添加物を使っていない
原材料としてもうひとつ気にしてもらいたいのが、人工添加物を使っているかどうかという点です。
もちろん使っていないものを選びましょう。
人工添加物でも安全性が守られているものもありますが、発がん性があり人間の食べ物には使ってはいけないものも、ドッグフードでは使用可になっていることもあります。
そんな人工添加物を与えて、ジャックラッセルテリアの健康を守れるわけがありませんよね。
栄養バランスを調整するためにビタミンCなどを添加するくらいなら問題ありませんが、聞いたこともないような人工添加物は避けるようにしましょう。
そもそも人工添加物を入れなければいけないことが問題です。
質の悪い肉を使ったり、無理に賞味期限を伸ばそうとしたりするから人工添加物が必要になります。
そのようなものに頼らなくてもいい良質なドッグフードを選びましょう。
ジャックラッセルテリアの子犬や老犬(シニア)の場合
ジャックラッセルテリアの子犬やシニア犬の場合、ドッグフード選びには少し注意が必要です。
子犬のケースと老犬のケース別に見てみましょう。
子犬のフードを選ぶときのポイント
ジャックラッセルテリアの魅力のひとつが美しい筋肉です。
その筋肉を作るのが良質なタンパク質だというのはすでに説明してきました。
子犬でももちろん良質なタンパク質が重要で、むしろ成犬よりもしっかり与えなくてはいけません。
また運動量もとても多く、それによって骨や筋肉を鍛えますので、いつまででも走り回れるようにカロリーも多めに与えたいところです。
さらにカルシウムなどのミネラルも成犬よりも多く与えるようにしましょう。
ただし、おやつはできるだけ与えないようにしましょう。
しつけに使うくらいならいいのですが、賢いジャックラッセルテリアは、おやつの味を覚えるとドッグフードを嫌がることもあります。
おやつではなく、ドッグフードでお腹を満たしてあげましょう。
老犬のフードを選ぶときのポイント
老犬になってもジャックラッセルテリアは比較的よく走り回るワンちゃんですが、さすがに若い頃のようにいつも全力というわけにはいかなくなります。
消費カロリーが減ってしまいますので、カロリーの供給も減らす必要があります。
ただし、タンパク質まで減らすと体が弱ってしまいますので、タンパク質の量は減らさないでください。
あくまでも減らすのはカロリーだけです。
低カロリー高タンパク質がジャックラッセルテリアの老犬に与えるドッグフードの基本です。
また、老犬になってくると関節にトラブルを抱えやすくなりますので、グルコサミンやコンドロイチンなどの関節痛を抑えることのできる成分を含んだドッグフードがおすすめです。
ジャックラッセルテリアにおすすめのドッグフード3選
ここまでの説明でジャックラッセルテリアの健康維持のために、どのようなドッグフードを選べばいいのか理解してもらえたかと思います。
でも実際にペットショップやスーパーに行くと様々な種類のドッグフードが並び、どれを選んでいいのか分からなくなる人もいるかと思います。
ここではそんな飼い主さんのために、ジャックラッセルテリアにおすすめの市販されているドッグフードを3種類ご紹介します。
モグワン
モグワンの特徴
- 動物性タンパク質50%以上(粗タンパク質28%)
- グレインフリー
- 着色料、香料、人工添加物不使用
- グルコサミンとコンドロイチン配合
- オメガ3脂肪酸:1.29%
人工添加物だけでなく着色料も香料も使っていませんが、原材料にこだわったことで多くの犬が初めてでもちゃんと食べてくれるほど食いつきのいいドッグフードに仕上がっています。
フランスの獣医師の84%が「食べさせたい」と回答するほどの栄養バランスと安全性を兼ね備えているのも魅力のひとつです。
さらにはグルコサミンやコンドロイチンを含んでいますので、老犬や関節のトラブルを抱えているジャックラッセルテリアに最適です。
脱臼がクセになっていて、足を引きずることがあるようでしたら、モグワンドッグフードを試してみましょう。
カナガン
カナガンの特徴
- 従来のドッグフードよりも肉の配合比率が高め(粗タンパク質33%)
- グレインフリー
- 人工添加物不使用
- 食いつき抜群
- オメガ3脂肪酸:0.9%
原材料はすべてヒューマングレードで、人間が食べても問題ない食材を使っています。
カナガンドッグフードの特徴はミネラルの多く含まれる海藻や健康を維持するためのハーブを多く使っている点にあります。
様々な栄養素がバランスよく組み合わせることで、病気になるリスクを低減しています。
ジャックラッセルテリアは好き嫌いがあまりありませんが、偏食が気になる飼い主さんはぜひ試してみましょう。
また、カナガンウェットタイプもありますので、ドライフードをなかなか食べてくれないという人は、こちらをを試してみましょう。
オリジンドッグフード
オリジン6フィッシュの特徴
- 生物学的に適正なたんぱく質レベルを実現(タンパク質38%)
- 穀類不使用
- 成分中15%に果物と野菜を使用
- サーモンオイル配合(6フィッシュ)
- 低温調理・即日調理
- オメガ3脂肪酸:2%
※値はすべてオリジン6フィッシュ
グレインフリーかつ安全性に優れた原材料を使っているのはもちろんのこと、鮮度にこだわっているのもオリジンドッグフードの特徴のひとつです。
またグレインフリーと言うだけでなく、血糖値の上下が少ない低GI値の野菜のみを使用しているので、糖尿病にかかりやすいジャックラッセルテリアにとっても理想の原材料です。
以前はカナダで生産していましたが、よりよい原材料を入手するために、現在はアメリカに拠点を移すほど食材にはこだわっています。
入荷した食材はその日のうちに加工され、とても鮮度が高いというのもオリジンドッグフードの魅力です。
種類はいくつかありますが、アレルギーにもなりにくくEPAやオメガ3脂肪酸が多く含まれた6フィッシュがおすすめです。
運動が大好きなジャックラッセルテリアの食事には良質なタンパク質を豊富に
ジャックラッセルテリアはキツネやウサギの猟犬として改良された犬種で、遺伝的疾患も比較的少なく、病気にかかりにくい犬種です。
しかし、運動量は大型犬並に多く、活発なことがきっかけで脱臼や怪我してしまうこともしばしばあります。
そのため、子犬のころから良質なタンパク源を多く摂取するなど、筋肉をしっかりと作るための栄養成分がとれる食事を与えましょう。
市販で売られているドッグフードには、ミールミートといったタンパク質がわずかな肉しか使われていないことが多いので、ここで紹介したドッグフードを参考に、原材料がはっきりしているドッグフードを選んであげるようにしてください。
また、穀物が入っているものは消化に悪く、アレルギーを引き起こすこともあるので、グレインフリー(穀物不使用)のドッグフードを選ぶことで、様々な病気の予防にもつながります。