狩猟犬の血を受け継いでいるヨークシャテリアは、明るくて活発な犬種です。
ただ、狩猟犬の血が入っているにもかかわらず、筋肉や骨が弱いため、食生活には気をつけなければなりません。
ドッグフードなんてどれも同じだと思っている飼い主さんもいますが、ドッグフードひとつで犬の健康状態が大きく変わります。
ここでは、ドッグフードがヨークシャテリアの健康状態にどのような影響を与えるのか、そして最適なドッグフードとはどういうものなのかについて詳しく説明します。
この記事の目次だワン
ヨークシャテリアの特徴
ヨークシャテリアの体に合ったドッグフードを紹介する前に、ヨークシャテリアはどんな犬種なのか、どんな病気にかかりやすいのかを知ることが大切です。
テリア気質を残しつつも愛らしさがいっぱい
ヨークシャテリアはその小さく愛らしい姿から、愛玩犬として改良されてきたように見えますが、もともとは作物を荒らすネズミを捕獲するために改良された犬種です。
テリアの血が入っているので気が強い面があり、しつけはしっかりしなければなりません。
それでも、好奇心も旺盛で誰とでも仲良くなれますし、ご主人にはしっかり甘える性格ですので、とても飼いやすい犬種でしょう。
ヨークシャテリアがかかりやすい病気やケガ
ヨークシャテリアがかかりやすい病気のなかで代表的なものが以下の病気です。
- 膝蓋骨(しつがいこつ)脱臼・骨折
- 気管虚脱
- 低血糖症
- 急性膵炎
ヨークシャテリアはとても活発的なので、体が強い犬だと思われがちですが、実は骨や関節があまり強くない犬種です。
ちょっとした段差を飛び降りようとして、骨折や脱臼をしてしまうこともあります。
また、気管虚脱という咳や喘息のような症状の出る病気や、急性膵炎が原因の低血糖症にかかりやすく、内臓に負担がかかりやすい犬種でもあります。
気管虚脱や膵炎は遺伝だけではなく、老化であったり肥満の子がかかりやすい病気だと言われています。
ヨークシャテリアのドッグフードの選び方
ヨークシャテリアがかかりやすい病気は、先天性のものは餌で治すことは難しい反面、後天性のものは正しい食生活を継続することで、病気を発症しにくい体を作ることができます。

しかし、ドライフードなら総合栄養食だし、何を与えても栄養バランスが整っていて問題ないような気がしますよね?
実は、総合栄養食と言っても、製品ごとに栄養素のバランスが少しずつ違います。
ヨークシャテリアがかかりやすい病気を考慮すると、餌に求められるのは以下のポイントです。
- 関節や筋肉が強くなるような原材料を多く含んでいる
- 内蔵に負担がかかりにくい原材料を使っている
- 皮膚や被毛の健康状態を維持できる
ヨークシャテリアは骨が弱い犬だということはすでに説明しましたが、骨だけでなく筋肉を強くすることで骨折や脱臼を防ぐことができます。
また、内臓に負担がかかりにくい材料で作られたドックフードが必要です。
また、ヨークシャテリアは被毛の美しさが特徴の犬種ですので、被毛と皮膚の状態を維持できるようなドッグフードを意識的に選びましょう。
以上を踏まえたうえで、ヨークシャテリアのドッグフードを選ぶとき意識したいポイントは次の通りです。
ドッグフード選びのポイント
- 良質なタンパク質を使っていること
- 関節痛をやわらげる成分が含まれている
- グレインフリーで穀物を使わない
それぞれ具体的にどのような点に注意して選べばいいのか、詳しく説明していきます。
良質なタンパク質を使っていること
骨を強くしようとしたときにはカルシウムを摂ることが重要ですが、それと同じくらい大切なのがタンパク質です。
タンパク質は筋肉を作るのにも必要ですので、粗タンパク質としてはできれば30%前後かそれ以上あることが理想です。
何の肉を使っているのか分からない4D、ミートミールのような危険な肉は避けるようにしましょう。
何のお肉を使っているのかはっきり記載されている安心安全のドッグフードを選んでください。
関節痛をやわらげる成分が含まれている
脱臼がクセになってしまうといると痛みがでてしまうため、散歩などの運動を嫌がり、その結果として肥満体型になってしまいます。
そうなると、さらに膝に負担がかかって関節の痛みが増し、悪循環に陥ってしまうのです。
まずは、予防として関節を強くすることや、痛みを少しでも軽くするために、グルコサミンやコンドロイチンを配合しているドッグフードを選びましょう。
グレインフリーで穀物を使わない
犬の祖先であるオオカミは肉食ですので、犬の消化器官も肉の消化に適したつくりになっています。
そのため、食べる習慣のない穀物の消化にはかなりの時間がかかり、内臓に負担がかかるのです。
穀物がメインになっているドッグフードは、消化しきれずに体内に老廃物として溜まってしまいます。
体のあちこちに老廃物が溜まると、毛つやの悪化だけでなく皮膚炎や涙やけなどを引き起こしますので、原則として穀物を使っていないドッグフードを選びましょう。
ちなみに、ほとんどのドッグフードにとうもろこし(コーンミール)や小麦(小麦粉)などが入っているのはなぜだと思いますか?
それは、ただ単に「かさ増し」のためです。
コストダウンのために、多くのドッグフードでは穀物を使っていますので、原材料欄はしっかり見てフードを選びましょう。
ヨークシャテリアにおすすめのドッグフードランキング
ヨークシャテリアにどのようなフードを与えればいいのか、ここまでの説明で理解できたかとは思いますが、数多くあるドッグフードの中から最適な製品を選ぶのはとても大変ですよね。
迷って購入したけど、飼い犬が食べてくれなかったなんてこともあります。
ここではドッグフード選びで迷ってしまいそうなヨークシャテリアの飼い主さんのために、おすすめしたい市販のドッグフードを3種類ご紹介します。
モグワンドッグフード

モグワンの特徴
- 動物性タンパク質50%以上
- グレインフリー
- 着色料、香料、人工添加物不使用
- グルコサミンとコンドロイチン配合
- オメガ3脂肪酸:1.29%
関節に効果がある栄養成分としてグルコサミンとコンドロイチンが含まれていますので、脱臼した後や、老犬になって歩くのが嫌になったヨークシャテリアにもおすすめです。
ヨークシャテリアは関節の弱い犬種ですので、モグワンドッグフードを活用して、骨と筋肉を強くして、そのうえでグルコサミンとコンドロイチンによって関節の不安を解消してあげましょう。
サクラペットフード

食いつきも良いフードですので、好き嫌いのあるヨークシャテリアにもおすすめです。
サクラペットフードプレミアムの特徴
- 主原料は国産の肉
- 整腸作用がある成分が入っている
- グルコサミンとコンドロイチン配合
- グレインフリー
- 着色料、香料、人工添加物不使用
- オメガ3脂肪酸配合
国内生産だから、安心感があり、できたてのフードを愛犬へ与えることができます。
また、腸内フローラのケアをし腸内環境を整えてくれる成分がはいっているため、アレルギー体質や内臓の弱いヨークシャテリアにおすすめです。
ブッチ

ブッチの特徴
- 動物性タンパク質の含有率は92%
- 短時間・低温調理で栄養素を凝縮
- 無添加
- グルテンフリー
- 3種類から愛犬の好みを選べる
- 使う分だけカットできる
犬の祖先はオオカミで、DNAも95%以上が同じです。
犬はやはり内臓が生肉の消化吸収に発達しているので、生に近いフードだと負担なく栄養を摂取できます。
さらに、ジューシーなドッグフードですので、好き嫌いがあったり、ドライフードを食べなかったりするヨークシャテリアに試してほしいドッグフードでしょう。
子犬とシニア犬の場合
子犬のフードを選ぶときのポイント
子犬のヨーキーは、暇さえあれば走り回っているような活発な性格をしていますので、想像以上にカロリーを消費してしまいます。
ヨークシャテリアの子犬には高カロリー高タンパク質のドッグフードを与えるようにしてください。

老犬のフードを選ぶときのポイント
老犬になるとさすがにヨークシャテリアでも運動量が落ちます。
人間と同じように体もどんどん老化していきますので、筋肉も骨も弱ってしまいます。
運動量が落ちてきたら、カロリーが低めのドッグフードに切り替えましょう。
ただし、筋力を落とさないようにタンパク質は減らさないでください。
関節を傷めやすいのも老犬の特徴です。
グルコサミンとコンドロイチンが配合されているものを与えると、痛みを減らすことが期待できます。
散歩を嫌がるだけでなく、家の中でもほとんど動かないような場合は、関節痛の可能性がありますので、これらの栄養成分の含まれた製品を与えてください。
愛犬の老化を遅らせたい場合は、サーモンを使用したドッグフードや、ビタミンの豊富なドッグフードを積極的に選びましょう。
ヨークシャテリアの老犬にオススメなのは、シニア犬ようの「ピッコロ」です。

チキンとサーモンの配合量が70%もあり、タンパク質が十分にとれるドッグフードです。
もちろん、弱まった関節のためにグルコサミンやコンドロイチンも入っています。
ヨークシャテリアにはタンパク質が豊富で関節に優しいドッグフードが良い
ヨークシャテリアは愛玩犬でなくネズミ捕りのために改良されたため、とても活動的な犬種です。
しかし、体も小さく関節が弱いため、筋肉や関節をつくるドッグフードがぴったりだと言えます。
また、気管疾患や膵炎にもなりやすいため、なるべく消化吸収に優しく、かつ肥満になりにくい食事をさせるようにして下さい。
小さいからだのヨーキーは、粗悪なドッグフードを与えてしまうと危険成分の影響が大きく出てしまうので、愛犬に合ったドッグフードを選びましょう。