インスタント食品のように賞味期限の長く設定されているドッグフード。
賞味期限が近いドッグフードが安く販売されていると「まとめて買っておくとお得!開けなければ大丈夫じゃない?」なんて思って、大量に購入してしまい、賞味期限が気づいたら切れてしまっているなんてことも。
そして、「ちょっと賞味期限過ぎちゃっているけど大丈夫かな」なんて思うことはありませんか?
でもちょっと待ってください!賞味期限が過ぎたドッグフードにはいくつもの危険性があるんです。
場合によっては愛犬の寿命を縮めてしまうこともあります。
ここではそんなドッグフードの賞味期限に関する基礎知識と、賞味期限が切れているとどんな危険性があるのかについてご紹介します。
この記事の目次だワン
賞味期限切れたドッグフードを与えても大丈夫?
明らかに傷んでいることが分かれば良いのですが、見た目が変わらないともったいないし、大丈夫だろうと思ってしまうのが本当のところです。
しかし、賞味期限を過ぎたドッグフードは、見た目は変わらなくても含まれている成分が変質して本来期待される働きを失うことがあります。
また、健康被害も起こしかねない危険性も高いのです。
賞味期限切れのドッグフードを与えるとどうなる?
賞味期限がきれたドッグフードを与えると以下のような症状が現れることがあります。
- 体臭がきつくなる
- 皮膚や被毛がベタついたり痒みがでる
- 涙やけがでる
- ひどい場合には下痢や嘔吐
しかし、ドッグフードを変えていないのに、以上の症状が出た場合は、賞味期限に限らずドッグフードが傷んでないか、体に合っていないかなど病気の可能性も含めて確認する必要があります。
ドッグフードの賞味期限が切れるとなぜ危険?
ドッグフードの賞味期限が切れることで、ドッグフードに以下のような品質の変化が起こると言われています。
賞味期限切れの危険性
- 成分の変質や油脂の酸化の恐れがある
- ドライフードは賞味期限が切れるとカビや虫が発生場合もある
- 人工添加物だらけの危険性
- 缶の成分が溶け出す恐れ
ここで賞味期限を過ぎたドッグフードの危険性について紹介します。
成分の変質や油脂の酸化の恐れがある
粗悪なドッグフードには、食いつきを良くさせるために油分でコーティングされているものが多数あります。
例え品質の良いドッグフードでも、犬の被毛や皮膚のためにサーモンオイルや亜麻仁油を含んでいるおり、賞味期限が過ぎてしまうと、それらの油脂が酸化している恐れがあります。
もちろん人工添加物、もしくは天然由来の添加物で酸化を防ぐ努力を各メーカーで行ってはいますが、100%防ぎきれるものではありません。
また酸化防止力の強い人工添加物には、健康被害の恐れも指摘されているため、酸化防止剤が入っていれば安心というわけでもないのです。
ちなみに、酸化した油脂を摂取し続けていると冒頭でお伝えした症状が出ることがあります。
ドッグフードはまず酸化させないように保存しましょう。
ドライフードは賞味期限が切れるとカビや虫が発生場合もある
ドライフードは水分がほとんどないというイメージですが、多くのドライフードが3~11%程度の水分を含んでいます。
そのため空気中の湿気の影響によりカビが発生する可能性も0ではありません。
また、市販のドッグフードに多く含まれるとうもろこしや小麦、大豆などの穀類は虫が好む食材です。
穀物不使用であっても雑食のダニなどもいるので、特に開封後は保管に注意するべきでしょう。
人工添加物だらけの危険性
賞味期限の長いドッグフードは、少しくらい期限を過ぎても大丈夫だと言われています。
でもそれは安全な証拠なのでしょうか?それだけ長く保存できるというのは、飼い主さんにしてみればありがたいことですが、あまりにも長過ぎる賞味期限はどこか不自然ですよね。
植物や家畜、魚などを原材料にしているドッグフードの状態が、長期間変わらないのであれば、それは強力な人工添加物の力を借りている可能性があります。
強力な酸化防止剤は避ける
たとえば酸化防止剤に使われる人工添加物であるBHAは、天然由来の酸化防止剤であるビタミンEやハーブなどに比べ酸化防止力が強力です。
このため、ドッグフードを長期間保存できますが、その一方で発がん性のリスクも指摘されています。
強力な効果を発揮する人工添加物をたくさん使用したドッグフードは長持ちします。
長期的にそれらを摂取し続けたときの危険性を考えると、人工添加物を使ったドッグフードの使用はできるだけ避けておきたいものです。
缶の成分が溶け出す恐れ
缶詰の缶の中には内面塗装からBPA(ビスフェノールA)という成分が溶け出す恐れが指摘されています。
このBPAには神経や行動、乳腺、前立腺への影響が認められており、人間でもカップ麺などの容器で問題になりました。
近年ではBPAフリーの缶詰も多く出回るようになりましたが、それもまだ人間の食事に関しての段階で、ドッグフードではコスト重視で作られているため、まだまだ安価で危険な缶を使用している可能性があります。
せっかくオーガニックや人工添加物不使用の良いフードを選んでいても、時間がたって缶の成分が溶け出してしまっては意味がないですよね。
ドッグフードの賞味期限の目安と保存方法
大量に購入してもストックしておけるなど、その利便性の恩恵を受けている飼い主さんも多いのではないでしょうか。
ただ、ドッグフードは賞味期限が切れても見た目や臭いでの変化が分かりづらいこともあります。
注意したいのは、賞味期限は「未開封」の場合の期限ということなので、開封したらなるべく早く使いきる必要があります。
ドライフードの賞味期限の目安
メーカーや種類にもよりますが、ドライフードの賞味期限は以下のようになっています。
- 未開封の場合・・・製造日から1年前後
- 開封の場合・・・1ヶ月
ドライフードの場合には、開封から1ヶ月で消費しきれる量を目安に購入し、小型犬であれば数百グラムごとに小分けになっているタイプがおすすめです。
開封後の保存方法
基本的には常温で、しっかりと開封口を閉じ高音多湿を避けての保管で大丈夫ですが、真空密封できるフードストッカーなどがあるとより良い状態で保管できます。
質の良い無添加のドッグフードは酸化防止剤を使用していないため、添加物入りのドッグフードに比べ賞味期限が早い傾向にあります。
しかし、愛犬のことを考えるならドッグフードは無添加のものを選ぶようにしましょう。
半生フードの賞味期限の目安
- 未開封の場合・・・製造日から2年~3年前後
- 開封の場合・・・1週間
開封後の保管
食べきれなかった半生フードは、密閉容器に移して冷蔵庫で保管するようにします。
ウェットフードの賞味期限の目安
- 未開封の場合・・・製造日から2年〜3年前後
- 開封の場合・・・2日
未開封の場合の賞味期限が長めのウェットフードですが、開封後はカビや腐敗に注意が必要です。
開封後は2~3日で使い切り、余った分は処分するようにしましょう。
開封後の保管
開封後のウェットフード保管は、半生ドッグフード同様、缶にしっかりとラップや蓋をするか、タッパーなど密閉容器に移して冷蔵庫で保管する必要があります。
ドッグフードはこまめに買うか小分けのを買う
ドッグフードは大袋の方がグラムあたりの価格が安かったり、通販などではまとめて購入した方が送料もお得になりるので、ついついまとめてストックしておきたくなってしまいますよね。
特に小型犬の場合には消費量も少ないので、3kgなどで買ってしまうと中々なくならないものです。
しかし賞味期限がきれたドッグフードや開封後時間の経過したドッグフードは、愛犬にとって毒になってしまう可能性があります。
そして開封後、賞味期限に関わらずドライフードはカビや害虫、ウェットフードは色やニオイの変化などに注意するようにしなるべく密閉容器に保存します。
愛犬の健康を考えれば、ドッグフードは1ヶ月で消費できる量を目安に、こまめに購入するか未開封のまま保存ができる小分けのものを購入するようにしましょう。